「松坂世代」を代表する実績十分の右腕が、ユニホームを脱ぐ。木佐貫は1年目の03年に先発の一角として10勝7敗の好成績を収め、新人王。交換トレードで09年オフにオリックス、13年1月に日本ハムに移籍し、先発として活躍した。球宴には3度出場。今季は1軍登板のチャンスはなかったものの、巨人、オリックス、日本ハムの3球団で通算62勝を挙げた。
チームでは大谷を始め、有原、中村らが台頭。木佐貫は2軍では3日のイースタン・DeNA戦(横須賀)で中継ぎ登板したのが最後だった。その後も千葉・鎌ケ谷市の2軍施設で練習してきたが、ここに来て、ユニホームを脱ぐ決断を固めた。
律義で実直な性格はファンからも愛された。球場まで電車通勤するなど、球界屈指の鉄道ファン。移動時には自身の直筆サイン入りのベースボールカードを持参。直接ファンに手渡すなど、誠実な人柄でファンサービスにも積極的だった。
すでに近い関係者には現役引退の決意を伝えている。30日のロッテ戦(札幌D)で引退試合が行われる見通しだ。誰からも愛された右腕が13年の現役生活に別れを告げ、第二の野球人生を突き進んでいく。
◆木佐貫 洋(きさぬき・ひろし)1980年5月17日、鹿児島県生まれ。35歳。川内高から亜大に入学し、エースとして活躍。02年自由獲得枠で巨人入団。新人時代の03年に10勝7敗で新人王。07年に12勝(9敗)を挙げ、リーグ優勝に貢献。10年からオリックス。13年1月に糸井、八木との大型トレードで赤田、大引とともに日本ハム入り。通算成績は62勝72敗10セーブ。防御率3.76。188センチ、84キロ。右投右打。年俸6500万円。
(スポーツ報知)
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