ページビューの合計

2015年9月29日火曜日

フォルクスワーゲン <VW規制逃れ>前会長を詐欺容疑で捜査…独検察

【ベルリン中西啓介】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による排ガス規制逃れ問題で、独北部ブラウンシュワイクの検察当局は28日、VWのウィンターコルン前会長兼最高経営責任者(CEO)について詐欺容疑で捜査を開始したと発表した。全世界で1100万台の問題車両が販売されたVW史上最大のスキャンダルは、トップを巻き込む刑事事件に発展する可能性が出てきた。大規模リコールが確実になる中、経営幹部が起訴される事態になれば、VWの業績悪化に拍車がかかることは避けられない。

 ウィンターコルン氏(68)は排ガスの検査値を不正に操作する装置を付けた車を販売することで、顧客に対し詐欺を行った疑いが持たれている。同日の記者会見で、担当検察官は複数の市民による刑事告発のほか、VWからも容疑者不詳の告発を受理したことを明らかにした。その上で「現状ではウィンターコルン氏が主要な容疑者というわけではなく、(不正の)責任者を解明することが主題だ」と述べた。

 ロイター通信などによると、VWは、VWグループの技術開発責任者で子会社アウディ取締役ハッケンベルク氏▽VWのノイサー取締役▽子会社ポルシェのハッツ取締役--の3人を出勤停止にしている。検察は関係社員に対する捜査も開始しており、3氏に対しても検察による取り調べが行われるとみられる。

 VWは2007年に大手部品供給メーカーのボッシュから、11年には内部からの指摘で、ディーゼルエンジンに違法なソフトウエアを搭載していることを認識していた疑いが浮上している。今後の捜査では、不正が誰の指示によるものかや、こうした情報をウィンターコルン氏や3幹部らが認識し、どのような処置を取っていたかも焦点になる。

 ウィンターコルン氏は今月、米当局による発表で不正問題が発覚後、23日の監査役会(取締役会に相当)で辞任を表明。声明では、「不正問題は一切関知していなかった」として関与を否定している。

 連邦議会・環境自然保護委員会のヘーン委員長(野党・緑の党)は毎日新聞の取材に「これまでも捜査着手だけで結果を伴わなかった問題もあった」と述べ、経過を見守る意向を示した。
(毎日新聞)

 前会長の関与はあったのか。

0 件のコメント:

コメントを投稿