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2015年9月28日月曜日

秋田商144キロ左腕・成田、11K完封!プロ入り決意

◆和歌山国体 第1日 ▽1回戦 秋田商3─0九州国際大付(27日・紀三井寺)

 高校野球硬式が27日に開幕した。今夏の甲子園で80年ぶりに8強入りした秋田商(秋田)は、3―0で九州国際大付(福岡)を下した。高校日本代表にも選出された144キロ左腕、成田翔(3年)が2安打11奪三振の完封。試合後にはプロ志望届を提出することを明言した。今夏甲子園準Vの仙台育英(宮城)は広島新庄(広島)に3―2で逆転勝ち。甲子園決勝は負傷で欠場した佐々木良介一塁手(3年)が、2―2の8回に勝ち越し打を放った。

 新たな挑戦を前に、決意の完封勝ちだ。169センチの成田翔が、小気味よくアウトを重ねた。「真っすぐの伸びは良かったし、変化球もキレていた。今日の出来は90点くらいです」と付け入る隙のない完封劇に納得の笑顔だ。

 強打の九州国際大付打線を、世界を相手に覚えた新球で翻弄した。8月末から9月にかけて行われたU―18W杯に出場した成田翔は、チームメートだった東海大相模の小笠原慎之介(3年)から、右打者に対して逃げながら沈むチェンジアップを教わったという。「球の抜き方などをボールを使いながら説明してもらいました。今までは直球と縦のスライダーだけだったので」と新たに引き出しを増やして、相手打線に三塁すら踏ませなかった。

 試合後には、初めて自身の進路について明言。今夏までは社会人野球入りを目標に掲げていたが、甲子園とU―18W杯を経験して「もっと上でやってみたい。自分がどれだけ通用するのか」という気持ちが芽生えてきた。太田直監督(36)や両親と話し合いを重ね「親は『自分の進路だから』と言って送り出してくれました」と、すっきりとした表情を見せた。

 U―18W杯から戻ってからも、2日休んだだけで秋田商での練習に参加しているという成田翔。「早く1軍で投げられる投手になりたい。今のままでは通用しないので、体作りをしっかりやりたい」。秋田の小さな大エースが、新たな一歩を踏み出した。(鈴木 文人)
(スポーツ報知)

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