しばらく立ち上がれなかった。付け人の肩を借りて右脚を引きずりながら支度部屋へ戻って来た。普段の饒舌な姿はなく、負傷に関する問いかけには無言。残り2日間の優勝争いについて「普通。変わりません」と淡々と口を開いた。
帰り際には国技館内の相撲診療所でエックス線検査を受けた。関係者によると、骨に異常はないが、靱帯損傷の可能性が高く右膝を冷やしているという。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「結論は明日の朝に」と語り、14日目以降の出場は明言しなかった。
白鵬、日馬富士の2横綱が休場の今場所。序盤から圧倒的な相撲内容で賜杯争いを牽引してきたのは、大関2場所目の照ノ富士だった。この日朝には「いま横綱の人の気持ちがちょっとわかる。この中で勝たなきゃいけない」と重圧をはね返す覚悟を示していた。
勝負の終盤戦に来て栃煌山、稀勢の里に2連敗を喫し、負傷まで抱えこんだ。好事魔多し。秋場所の主役を張っていた男が一転、試練の土俵を迎えた。(藤原翔)
(産経新聞)
稀勢の里の勝ちで優勝争いがおもしろくなってきた。
稀勢の里にも優勝の目がでてきた。
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