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2015年9月5日土曜日

<マサバ>中国の漁船急増…水産庁、資源枯渇を懸念

 日本近海の太平洋でマサバを漁獲する中国の漁船が急増していることが水産庁の調べで分かった。過去の乱獲でマサバの資源量は一時、危機的な状況に陥ったが、近年は日本国内の漁獲制限によって回復傾向にある。しかし、中国漁船の急増を受けて、日本政府は「マサバの資源量の枯渇につながる」との懸念を強めており、中国側に漁獲量の削減などを求めていく方針だ。【松倉佑輔】

 水産庁によると、中国漁船が急増しているのは三陸や北海道沖で、日本が漁業の規制権限を持つ「排他的経済水域(EEZ)」からやや外れた公海上。今年4月以降だけで計約100隻がマサバを漁獲していることを確認した。公海では現在、漁獲制限などのルールは適用されておらず、取り放題の状況だ。

 中国側は2014年のマサバ漁船は20隻と説明しており、短期間で急増したことになる。中国内では経済成長に伴って魚の消費量が増えており、「マサバ漁は収益が大きい」などとして漁船数が増えたと見られる。

 太平洋のマサバの資源量(推定)は1970年代に300万~400万トンあったが、日本漁船の乱獲などで大幅に減少。80年代後半に100万トンを割り込み、01年には15万トンまで落ち込んだ。日本政府は03年から漁獲量の制限などに着手。資源管理を強めたことで14年には195万トンまで回復した。

 こうした経緯から漁業関係者の間では、中国漁船の急増で「これまでの努力が水の泡になってしまう」との困惑が広がっている。このため日本政府は3日に東京都内で初会合が開かれた北太平洋漁業委員会(NPFC)で、中国に漁船数の削減を強く要求。だが、中国側は「資源量は十分にある」として応じなかった。

 太平洋の公海上では近年、中国のサンマ漁船も急増しており、日本政府内では「魚の資源管理に悪影響を与える」との懸念が強まっている。政府は今後、日中漁業交渉などの場で中国側に漁獲量の削減などを求めていく方針。一方、中国側では「後から漁業に参入した中国が制限を受けるのは不当」との反発が出ており、交渉の難航が予想される。
(毎日新聞)

 200海里の排他的経済水域の外で、中国・台湾などの漁船の漁獲量増で、資源枯渇は問題だろう。

 台湾の大型のサンマ船は、船で箱詰めして、冷蔵・冷凍できるようだ。

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