ページビューの合計

424866

2015年9月5日土曜日

U-18W杯決勝進出 メジャーが「お持ち帰り」したい侍J戦士

 「オコエ? もし彼がドミニカのアカデミーにいたとしても、争奪戦になると思うよ」

 4日の韓国戦を七回コールド勝ち、6日の優勝決定戦(米国戦)進出を決めたU―18日本代表を視察するネット裏のメジャースカウトがこう言った。日本代表にはメジャースカウトたちが目を留め、「アメリカに連れて帰りたい」と口にする選手が何人かいる。

 その中で1番人気なのがダイナミックな走りでファンを魅了するオコエ瑠偉(関東一=3年)。4日の韓国戦でダイビングキャッチの際に右太ももから出血。4針縫ったが、6日の決勝戦には支障はなさそうだ。

 冒頭のスカウトは、「逸材がゴロゴロいるドミニカの高校生にも引けを取らない」と言ってこう続けた。

「あの脚力と身体能力の高さを見れば、伸びしろは十分にある。3日のカナダ戦では投手強襲安打を放って二塁打にしたが、夏の甲子園で三塁打を放った時、打ってから三塁に到達するタイムが10秒を切ったのには驚いた。これは日本のプロ野球でもトップクラス、メジャーでも速い部類に入る。打撃は手打ちで改善の余地はあるが、木製バットも徐々に対応できているし、もっともっとうまくなる。日本で小さくまとまるくらいなら、MLBに行って、ルーキーリーグから鍛えれば、さらに可能性は広がると思う。将来的には、ソリアーノ(元ヤンキース)のようなグレートな選手になって欲しいし、それくらいの可能性を秘めている」

「投手でいえば、高橋純平(県岐阜商=3年)がいいね」

 とは、別のメジャースカウトだ。

「高橋は非常に指先の感覚が良さそうだね。これは投手として重要な才能だよ。スナップが利いてボールにいいスピンがかかった150キロ以上のボールを投げられるのは魅力だ。変化球をうまく操っている。その分、爪が割れやすかったりするみたいだから、そこは修正するべきだね。7月に左太ももを肉離れして、今も本調子ではないようだが、スライダーのキレは高校時代の田中将大(現ヤンキース)に劣らない。スプリットも、磨けばもっと良くなるはずだよ。10年後にはメジャーで立派な成績を残せる可能性を秘めている」

 夏の甲子園優勝投手の小笠原慎之介(東海大相模=3年)も一定の評価を得ている。

「フォームにこれといった無駄がなく、故障しづらそうな投げ方をしているのがいいね。左投手で150キロ以上を投げられるのは素晴らしい。少し手が小さく見えるから、変化球に磨きをかけるのは時間がかかるかもしれない。右打者に対する外角の出し入れができるようになれば、立派なローテーション投手になれるだろうし、リリーフ投手としても適性があるかもしれない」(前出のスカウト)

 3人とも、日本のドラフトでも1位候補だが、日本のスカウトもウカウカしていると、米国に持っていかれてしまうかもしれない。
(日刊ゲンダイ)

0 件のコメント:

コメントを投稿