原監督が、今季限りで解任される可能性が出てきた。2年契約の最終年。開幕から打線の調子が上がらず苦労したが、経験とやりくりでチームを整え、首位ヤクルトと2ゲーム差で直接対決を迎える。しかしシーズン最終盤の時期になっても、球団は正式な続投要請を行っていない。渡辺恒雄最高顧問ら球団トップは、去就に関しての具体的な言及を一貫して避けている。巨人軍にとって優勝は絶対的な目標であり、届かなかった場合は解任に踏み切る可能性がある。
巨人の監督として12年間もの時間を費やし、常に優勝争いのできるチームを構築した。手腕に対する力量を疑う余地はない。一方で、長期政権による弊害ではあるが、新鮮さに対する満足感が、やや失われているとの見方もある。原監督は普段から、去就について覚悟を定めている。勝敗の責任者であることはもちろん、巨人軍のよき伝統を継続させ、発展させていく必要があると考えている。
江川氏は、原監督の敷いたレールを引き継ぐにふさわしい人材といえる。巨人のエースとして通算135勝。勝利を重ねる重みを肌で知っている。巨人戦に軸足を置いた評論活動も非常に長く、チームの現状を客観的に把握している。松井秀喜氏(41)や高橋由伸外野手兼任コーチ(40)ら、若い世代の監督候補へつなぐ役として、名前が挙がって不思議はない。
不退転の決意でヤクルトとの決戦に臨む。原監督は「いかにフラットに戦うか、は非常に難しい。『力まずに』は、あり得ない。肩の力を入れて、力を出す。高揚した中で力を発揮して、結果を残せば価値がある。相手を見ることも、もちろん大事だが。相手のことを言っている場合じゃない。1人1人が、自分たちの力をいかに出せるか」と、長年ともに戦ってきた選手たちの躍動を信じて疑わなかった。同時に「ジャイアンツらしさを出せるように采配したい」と誓った。集大成の勝負に向かう。
(日刊スポーツ)
今日からの2連戦を、巨人2勝で優勝と監督続投に近ずく。
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