国土交通省は、支流の水門開放やポンプ車による排水作業を急いでいる。市街地の水位は徐々に下がっており、好天が続けば数日間のうちに水が引く見通しという。
決壊箇所から約10キロ下流側で、浸水地域の中でも低い所にある常総市役所には大量の泥水が押し寄せ、庁舎が冠水した。国交省は、庁舎から約600メートル離れた支流にある八間堀排水機場のポンプを10日夜から稼働。周辺にたまった水を毎秒30トンの勢いで、支流を通じて鬼怒川に戻し続けた。
11日午前7時ごろには、鬼怒川の水位が下がり、水面が排水機場周辺よりも下になったため、ポンプを止め水門開放に切り替えた。決壊部からの水の流入も止まり、仮堤防の復旧工事も進められた。
全国から集めたポンプ車は約30台を市役所周辺に投入。排水能力は毎分30~60トンと排水機場には劣るが、24時間態勢で排水を続けた。
その結果、11日午前に市役所周辺で約1メートルあった水位は徐々に低下し、12日朝までに水が引いた。国交省関係者は「水門が開放できたのが大きい。水が引かないと復旧にも手を付けられないので、全力を注ぎあと数日間で排水作業にめどを付けたい」と話した。
(時事通信)
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