原子炉を透視する調査の結果は東電などが1号機で3月に発表した例がある。名大は昨年から東芝と共同で調査を開始。事故を免れた5号機との比較で、2号機の炉心に核燃料がほぼ存在しないとの結果を得た。解析の誤差も考慮し、溶け落ちた核燃料は70~100%の可能性が高いと結論づけた。落ちた核燃料がどこにあるかは確認できていないという。
東電は2号機の核燃料について、コンピューター解析などから一部は炉心に残っていると推定している。今後、ミュー粒子を使ったより精度の高い透視やロボットによる内部探査でさらに調べる予定だ。名大の森島邦博特任助教は「今回の結果を将来の溶融燃料の取り出し方法の検討に役立ててもらえれば」と話す。
ミュー粒子は、コンクリートや鉄は突き抜けるが、ウランなど密度の高い物質には遮られやすい性質があり、核燃料の位置を調べるのに使われている。(熊井洋美)
(朝日新聞デジタル)
溶け落ちた核燃料が、どこにあるかは確認できていないのは、あまりにお粗末だろう。
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