「司法試験の公正性に対する信頼を、根底から損なうものだ」。8日午前、法務省で報道機関の取材に応じた小山太士・人事課長は厳しい表情で話した。
同省によると、明治大法科大学院の青柳幸一教授(67)は、考査委員の中でも「主査」として憲法分野の問題作成のとりまとめ役を務めていた。同教授は同大学院を修了した教え子の女性に、自分が作問に関わった憲法についての論文式試験の内容だけでなく、解答する上で必要な論述のポイントまで、事前に教えていたという。
論文試験は800点満点で憲法には100点が配分されていた。解答用紙は憲法だけでA4判で8ページ分だったという。6~8月に論文式試験の採点が始まると、この女性の答案だけが「情報漏洩(ろうえい)がなければ作成困難」な内容だったという。疑問に感じた別の考査委員が情報提供し、法務省が調査に乗り出した。
青柳教授とこの女性は調査に対し、漏洩があったことを認めたという。高得点だったほかの受験生の答案を見ても女性のような論述はなかったことから、同省は「ほかに漏洩はなかったと考えられる」としている。
司法試験をめぐっては、07年にも慶応大法科大学院の教授が試験問題に関する「勉強会」を開いて指導していたことが問題になった。今回は、法務省が青柳教授を刑事告発する事態となった。刑事告発に至った理由について小山課長は「一番の違いは、漏洩の事実を認めていることだ」と説明。一方、漏洩の動機などについては「刑事事件として捜査中で、それ以上は答えられない」と繰り返した。
(朝日新聞デジタル)
司法試験の答案の出来が良すぎて、情報漏洩が疑われたのは、おもしろい。
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