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2015年9月27日日曜日

フォルクスワーゲン VW不正、消費者欺く悪質行為=検査時だけ排ガス浄化

 ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のディーゼル車排ガス不正問題は、ドイツ製品への信頼性やエコカーの動向など、多方面に甚大な影響を及ぼす歴史的不祥事の様相を呈してきた。疑問点をQ&Aでまとめた。
―VWってどんな会社。
 創立は1937年で、社名は日本語で「国民車」。当初は、国民に大衆車を行き渡らせるというナチス・ドイツの独裁者ヒトラーの構想を基に設立された国策会社だった。最近はトヨタ自動車と世界販売台数の首位争いを繰り広げている。ドイツを代表する企業の不祥事なだけに、同国の国民も衝撃を受けている。
―どんな悪いことをしたの。
 ディーゼル車の排ガス浄化装置を検査時だけフル稼働させ、通常走行時には弱めることができるソフトウエアを車に搭載していた。こうして、普段は最大で基準値の40倍の有害物質を出しているのに、規制を逃れていた。消費者や当局を欺く悪質な行為だ。このような車は世界で1100万台に上る。
―なぜそんなことをしたの。
 VWは理由を明らかにしていない。でも、浄化装置を通常時に切り、燃費を向上させていた可能性がある。ディーゼル車の性能を良く見せ、販売を伸ばしたかったのかもしれない。
―ディーゼル車って何。
 燃料はガソリン車と違って軽油。ガソリン車より、大気汚染などの原因物質の排出量が多い。でも燃費は良いので、VWなど欧州メーカーを中心に排ガス浄化機能を高め、エコカーとして売り出している。今回の不祥事で、そうしたイメージに傷が付く恐れもある。
―経営への影響は。
 米国では最大180億ドル(約2兆2000億円)の制裁金が科される可能性がある上、対象車の所有者らへの損害賠償も巨額になる見通し。ブランドイメージも失墜した。経営への打撃は深刻だ。
―日本への影響は。
 日本ではディーゼル車の普及が欧州に比べ進んでおらず、VWはディーゼル車の正規販売もしていないため、直接的な影響は少ない。でも、日本メーカーが海外でディーゼル車を販売する際、ディーゼル車自体のイメージ悪化で影響を受ける可能性はある。一方、同じエコカーで日本メーカーが得意とするハイブリッド車(HV)の普及が進むかもしれない。(フランクフルト時事)
(時事通信)

 おもしろいことに、米国では、ガソリンよりも軽油が高い。よって、ガソリン車より燃費がよく、環境に優しいクリーンなイメージで販売を伸ばしたかった。

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