どんな質問にも冷静に対処する高橋由からは風格さえ漂っていた。来季の正式な監督要請を受け「大変光栄な話だと思っていますので、しっかり自分なりに考えて一日でも早く答えを出したい。ただ神宮で負けた後、すぐ来季へ向けて気持ちを切り替えていましたし、まだまだ(現役が)できるのではないかという思いもありますので、当然の戸惑いはあります」とヤクルトとのCS最終ステージ後、来季も選手としてプレーする意志を固めていたことを明かした。
午後4時前から始まった会談には久保社長、堤GMが同席した。約50分にわたる正式要請では、現役を今季限りで引退し、監督に専任してほしい意向も伝えた。由伸は「球団の方にもいろんな覚悟、思いがあってのことなんだろうと理解できています」と球団のスタンスは肌で感じ取った。
球団から連絡を受けたのは、この日の午前中だった。昼前には19日に勇退したばかりの原前監督に電話で相談した。
原前監督「よく考えて結論を出しなさい。何かあれば力になるし、全力で相談に乗る」
また、ヨシノブは入団当時の指揮官だった長嶋終身名誉監督とも話したという。久保社長もミスターに来季の新監督に高橋由を指名する意向を伝え、会談でその内容を新監督候補に伝えた。
長嶋名誉監督「高橋君しかいない。今のチームは若い監督が率いて、大きな切り替えをやる時期だろう。ファンもそれを望んでいるのではないか。私ができることは何でもサポートします」
2人の尊敬する師から背中を押された由伸は、「選手としてなのか、来季監督としてなのか分かりませんけど、どちらの形になってもファンの皆さまの期待には応えたいと思っています」と前を向いた。球団は今後も数回にわたって交渉を続けていく方針で、回答期限を決めていない。だが、11月7日からは宮崎で秋季キャンプが始まる予定で、由伸は「(結論を)早く出すことがどちらにしても迷惑がかからないのかなとは思います」。日本シリーズ終了後に結論を出す方向性を口にした。今季、リーグ最下位のチーム打率(2割4分3厘)を立て直し、悲願のVに導けるのは、ヨシノブしかいない。(水井 基博)
(スポーツ報知)
選手か、監督か。
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