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2015年9月26日土曜日

米、南シナ海戦略見えず=中国はあつれき回避-首脳会談

 【ワシントン時事】オバマ米大統領と中国の習近平国家主席は25日、ホワイトハウスでの会談後の共同記者会見で、南シナ海の領有権問題をめぐり互いの原則論をぶつけ合った。米側に中国の行動を阻止する強力なてこはなく、域内の秩序づくりを主導するアジア重視戦略が進まない現状を浮き彫りにした。
 オバマ大統領は記者会見で、中国による南シナ海での岩礁埋め立てや施設建設について「習主席に重大な懸念を伝えた」と説明。さらに、米国は国際法的に認められるあらゆる領域で航行や飛行を行うと強調した。
 習主席はこれに対し「南シナ海は中国固有の領土だ」と重ねて主張した。一方で、「相違や争いは対話を通して対処し、平和的な手段で解決に取り組む」と述べた。また、オバマ氏の言葉をなぞるように「中国は航行や飛行の自由を尊重する」と語った。
 中国側の狙いは米国とのあつれきを回避しつつ、いかに南シナ海への進出を拡大するかだ。領有権問題の直接の当事者ではない米国の関与に、限界があることも自明となっている。中国に対する東南アジア諸国連合(ASEAN)の結束が固まっていないことも米国を及び腰にしている。
 米軍当局は、中国が南シナ海で「3000メートル級の滑走路3本を建設している」(ハリス太平洋軍司令官)とみている。中国が「領海」「領空」と主張する人工島から12カイリ以内に米軍の艦船・航空機を進入させる案が浮上しているものの、中国を阻止するのは難しく、政権内で慎重論は少なくない。
 オバマ大統領は記者会見冒頭、約10分間かけて首脳会談の成果を語った。北朝鮮やイランの核問題への対応、アフガニスタン復興、対テロ戦での協力をアピールする中、南シナ海に関する言及はわずか50秒だった。
(時事通信)

 米国の及び腰では、中国の実効支配が進む。

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