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2015年9月8日火曜日

佐野研二郎氏ロゴ「問題ない」から一転、市民意見募る


 アートディレクター佐野研二郎氏がデザインした文化施設「おおたBITO 太田市美術館・図書館」(2016年秋に開館予定)のロゴについて、清水聖義市長は7日、広く市民の意見を募った上で、ロゴを使い続けるかどうか判断する考えを明らかにした。

 佐野氏が手がけた2020年東京五輪のエンブレムの使用中止が決まった後も、清水市長は「問題ない」と強調していたが、市内外から批判を受けて軌道修正した。

 市は20日付の「広報おおた」で市民に周知を図る。10日間ほどで意見を集計し、今月末をめどに使用継続の可否を決める。

 ロゴを巡っては、米デザイナーの作品との類似性が指摘されてきた。20日付広報おおたでは、1面に載せる清水市長のコラムで、ロゴの採用経緯を説明する。ロゴの画像も掲載する。

 コラムの文案によると、清水市長は「おしゃれで優雅。美術館・図書館にふさわしいデザイン」と、佐野氏のロゴを改めて支持する。一方で、使用継続の方針に対して「批判メールが130通を超えた」ことと、このうち市民は1割未満だったことを紹介。「市民の意見を聞きたい」として、〈1〉この作品を使う〈2〉公募する〈3〉その他――の選択肢を示して、メールや手紙などで意見を募る。

 仮に公募に決まった場合、清水市長は全国からデザイン案を募る方針だ。選考委員に絞り込んでもらった上で、イベントなどの場を利用して、大勢の市民から意見を聞くことも検討したいという。

 市は意見募集に先立ち、同文化施設のあり方をワークショップ形式で議論した市民約70人に対し、ロゴ使用について電話やメールで意見を聞いた。5~7日に回答した27人のうち、20人が「市のイメージダウン」などとして公募を支持。使用継続に賛成の意見は5人にとどまっている。

 現在、市のホームページに掲載されている黒い丸のロゴは暫定案で、最終決定したロゴは灰色。商標登録する前に正式なロゴを公表すると、模倣される恐れがあるため、市はあえて暫定案のまま掲載を続けたという。清水市長は「広報おおたには正式なデザインを掲載する。暫定案とは全く印象が異なるので、市民に見てほしい」と話している。
(読売新聞)

 

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