全面的に介護が必要な入所待機者を、2020年代初めまでに解消することを目標に掲げ、16年度当初予算から特養の整備費用を拡充する。24日の記者会見で、社会保障制度改革の最重要施策として表明する。
首相の記者会見を踏まえ、政府は、少子高齢化や、労働力人口の減少を食い止める策の検討に向け、経済界や労働界などでつくる「国民会議」を創設する。
特養の入所待機者は、13年度で全国に約52万人いる。このうち、身の回りの世話が一人ではできず、自宅で待機している「要介護3」以上の約15万人をゼロにすることを目標とする。
特養を増やす具体策として、政府は、消費増税分を原資とする「地域医療介護総合確保基金」(15年度の介護分で724億円)を財源として活用する。社会保障の財源としては将来、家庭に眠っているタンス預金を掘り起こすことが期待される「無利子非課税国債」の発行が検討される可能性がある。
(読売新聞)
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